あの頃の僕は、言葉で勝負していた|北海道マジシャンが次に向かう場所
- akkeyproject
- 2025年12月31日
- 読了時間: 3分

大道芸人として路上に立っていた頃、僕はよく「言葉」を使っていた。
今思えば、あれは無意識じゃなかった。ちゃんと計算して、考えて、選んでいた言葉だった。
「今からここを、世界一楽しい空間にするよ」
「みんな生きてると、仕事とか学校とか嫌なことあるでしょ。でも僕のパフォーマンスを見ている間だけは、それを全部忘れさせてあげる」
「30にもなって、まだ大道芸なんかやってるの?って言われたこともある。でも僕は、人を笑顔にしてお金をもらう仕事が、世界で一番カッコいいと思ってる」
大道芸の最中、僕はそんな言葉を平気で口にしていた。
今振り返ると、正直ちょっと恥ずかしい。ダサいと思われていたかもしれない。
でも当時の僕は、それでも構わなかった。
なぜなら、僕は“技”だけで勝負していなかったからだ。
大道芸時代の僕が大切にしていた「言葉の力」
僕の大道芸は、ただ難しいことを見せる発表会じゃなかった。
その場にいる人たちの気持ちを、どう動かすか。
どうしたら心に残るか。どうしたら忘れられない時間になるか。
それを一番に考えていた。
言葉は、そのための武器だった。
映画や漫画、アーティストの歌詞。心が動いたセリフを、自分に置き換えて、大道芸の現場で試していた。
なぜなら僕は知っていた。
人は、頭で覚えたことは忘れるけど、心で記憶したことは、なかなか忘れない。
だから、心を動かしたかった。
北海道マジシャンとして今、思うこと
泣いてくれた人がいた。終わったあと、何も言えずに立ち尽くしていた人もいた。
その瞬間が、僕にとって一番のご褒美だった。
今、僕は北海道マジシャンとして活動している。大道芸からステージへ、路上からテレビへ、場所も形も変わった。
正直に言うと、あの頃ほどの勢いはないかもしれない。
でも、だからこそ今は、言葉やメッセージの力を、もっと大切にしたいと思っている。
技ができるのは、当たり前。必要なのは、その先だ。
伝えたいものがあるか。その場に立つ理由があるか。
言葉は贅沢品だと思っている。無料で、好きなだけ使える。それなのに、本気で使う人は意外と少ない。
北海道マジシャンとして、まだ探しているもの
僕は今も、答えを探している。
正直に言うと、僕はまだわからない。
魔法が何なのか。この世界に、本当に魔法があるのか。
子どもの頃、一度は考えたはずだ。
もし自分に、魔法が使えたら何をするだろうって。
大人になると、勝手に決めてしまう。
この世に、魔法なんてないって。
でも、僕はまだ決めきれずにいる。
あの空気。あの沈黙。あの、言葉にならない時間。
あれが何だったのか、今もはっきりとはわからない。
北海道マジシャンとして、次に向かう場所
だから僕は、今日もステージに立つ。
北海道マジシャンとして、言葉と表現を信じて、次に向かう場所を探しながら。
そして、いつか死ぬとき、僕はこう言いたい。





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