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【北海道 マジシャンの僕が語る】キャラクターを手放し、本当に進むべき道へ──サウンドメカニックマンと僕の物語

  • akkeyproject
  • 11 分前
  • 読了時間: 4分
赤い作業服を着たアッキーが、サウンドメカニックマンとして両手を広げ、体から不思議な効果音が出る様子を表現している。周囲にはハンマーやスパナを持つ手が写り、コミカルな演出とポップな背景で演目の世界観を伝えている画像

北海道で活動するマジシャンとして、僕はこれまでたくさんのショーやキャラクターを生み出してきた。その中で、ひとつ特別な存在だったパフォーマンスがある。

「サウンドメカニックマン」

イベント会場をメンテナンスするような無骨な見た目なのに、歩くだけで「ピコッ」「カシャッ」と音が鳴る。触れるたびに不思議な効果音が飛び出し、大人も子どもも笑ってしまう。

某有名テーマパークで見たことがある人も多いだろう。僕もそのテーマパークで初めて見たとき、衝撃を受けた。

「これを北海道の人にも見せたい!」

その気持ちがすべての始まりだった。


■ 北海道 マジシャン の僕は“音の魔法”を手に入れた

北海道 マジシャンとして活動する僕は

正式にサウンドパフォーマンスを扱えるようになった。

衣装も作った。専用のカートも作った。何度も練習した。

そして実際にイベントで10回ほど披露した。

結果は……想像以上だった。

・子どもたちが走って寄ってくる・大人たちもクスクス笑いながら手を振ってくれる・写真を撮りたいと言われ、行く先々で人だかりができる

北海道のイベントで大人気のキャラクターになった。

僕自身も楽しかった。やってよかったと心から思った。


■ でも、ある日ふと気づいてしまった

「これは僕が一生やるべきパフォーマンスではない」

10回ほどショーをした頃だった。

イベントは盛り上がる。お客さんの反応も最高。キャラクターとしての手応えも十分。

なのに、終わって控室で衣装を脱ぐたびに胸の奥に違和感が残った。

「あれ……?これは僕じゃなくてもいいんじゃないか。」

その感覚は時間が経つほど言葉になった。


■ 理由① 僕より“適任な人”がいる

サウンドメカニックマンは、パントマイムが得意な人、ダンスができる人、身体で魅せることが得意な人がやると、もっともっと光るパフォーマンスだ。

僕がやると面白い。でも、“究極に面白い”には届かない。

北海道 マジシャンとして、僕は自分に正直でいたい。

そして気づいた。

「このキャラクターを100点にできるのは、僕じゃない。」


■ 理由② 「本当にやりたいこと」は別にあった

僕は昔、なんでもできるマルチパフォーマーだった。

マジック、ジャグリング、大道芸、バルーンアート……仕事として、技術として、できるものはすべて経験してきた。

でも今の僕には“物語のあるステージショーを極めたい”という明確な軸がある。

サウンドメカニックマンの準備や練習には毎回かなりのキャパ(心の余白)が必要だ。

その余白を、僕はもっと“自分のショー”に使いたくなった。


■ 理由③ 僕の人生は「アッキーという物語」でありたい

音のパフォーマンスは、すでに完成された世界観を持ったキャラクターだ。

けれど僕がこれから作りたいのは、“アッキーの世界そのもの”。

北海道 マジシャンとして、僕の人生を丸ごと使って、誰も見たことのない新しい作品を作りたい。

そう思った時、自然と“手放す時”が来た。


■ だから僕は、キャラクターを後輩に譲った

後輩たちなら、このキャラクターをもっと輝かせてくれる。

僕以上に深く世界観に入り込める。

だから迷いはなかった。

すぐに公式ライセンスを解消して

そして僕の心には、新しいスペースが生まれた。


■ ■ 僕はまだ「100点のショー」を作れていない

——その理由が、ようやくわかった

ここからは、僕自身の“核心”の話だ。

僕は正直に言うと、まだ自分のショーを100点だと思ったことがない。

でもそれは“実力不足”ではない。

むしろ逆で、成長するほど、自分のショーが厳しく見えるようになるからだ。

昔は気づけなかった粗が、今は見えてしまう。

・この動きは雑・この構成は弱い・この展開は甘い・間の取り方が遅い・音の入りがズレている・もっと深い物語にできる

成長した分、第三者目線の自分が鋭くなっている。

だから点数はどんどん減点方式になっていく。

でも、これが僕の答え。

100点のショーなんて、一生作れなくていい。


■ 僕は“ゴールを奥へ奥へ”と遠ざけたい

北海道 マジシャンとして、僕はこう思っている。

「お客さんが想像する“最高”の、もっと奥にゴールを置きたい。」

人は“想像を超えた瞬間”に感動する。

だから僕は、構成も演出も立ち振る舞いもネタも、すべてをアップデートし続ける必要がある。

去年と同じと言われたら、終わりだ。

だから僕は——

ゴールに向かって走るんじゃなく、ゴールを遠ざけながら走っている。

この終わらない挑戦こそが、僕を本気でワクワクさせている。


■ 最後に

サウンドメカニックマンを手放したのは、やめるためじゃない。

前に進むためだった。

僕がつくる物語は、まだ始まったばかりだ。

これから僕は、北海道にもっと面白いエンタメを届ける。

そしていつか——自分の100点に限りなく近いショーを作るために、今日も走り続ける。

新しい何かを手に入れたければ今やってることをやめなきゃいけない!

僕はそう思って「ローラーバランス」「大道芸」を辞めてきた。

次は「サウンドメカニックマン」を辞める。


新しい何かを手に入れるために!


 
 
 

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