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「YouTubeでタネ見た」って言う人に思うこと〜現役マジシャンが感じる本音と裏側〜すすきの マジックバーでの経験

  • akkeyproject
  • 4 日前
  • 読了時間: 4分
トランプ柄の箱に女性アシスタントが入りそれを分裂させるプロマジシャンアッキー

こんにちは!札幌・すすきのでマジックバー「MGM」を経営しながら、プロマジシャンとして活動しているアッキーです。

今回は、マジシャンとして現場に立っているとたまに聞こえてくる一言について、正直な思いを綴ってみたいと思います。

その一言とは…

「あ、それYouTubeで見た!」

「そのマジック、種(タネ)知ってる!」

これ、実はマジックバーあるあるなんです。

お客様に悪気がないのはもちろんわかってます。だけど、マジシャンとしては正直ちょっとだけ…ほんのちょっとだけ、心の中で「うっ」となる瞬間だったりします(笑)

この記事では、

  • この言葉を聞いてどう思うのか

  • なぜそれがショーに影響するのか

  • それでもマジックを届けたい理由など、プロマジシャンの視点で感じることを、包み隠さずお話ししていきます!


■ マジシャンにとっての「タネ」って何?

まず最初に、マジックの“タネ”って何なのか、改めて考えてみましょう。

多くの人は「マジックのタネ=仕掛け」と思っていますよね?確かにそれは一部正解です。

でもプロマジシャンにとって“タネ”は単なる仕掛けや技法ではありません。タネは「作品の設計図」であり、「ストーリーの裏側」でもあるんです。

たとえば、映画を観ている時に「この後あの人死ぬよ」って言われたら、感動のラストが全部台無しになりますよね?マジックもそれと似ていて、タネを知ることが“体験の価値”を減らす可能性があるんです。

■ タネを知ってる=マジックがつまらない?

ここが大事なポイントなのですが、

タネを知ってることが、必ずしもマジックの面白さを失わせるわけじゃない。

むしろ、知ってるからこそスゴさがわかる、という場合もあるんです。

プロの世界ではよく言われるのが、「バレてるマジックをバレてないように見せるのが一流」。

つまり、知ってても驚ける。知ってても笑える。それがプロのショーなんです。

でも現場で「それ知ってる!」と言われると、まるで「オチ知ってるからこの漫才つまんない」って言われてる気分になる時もあります。


■ YouTubeの“タネバラし文化”について思うこと

ここ数年で、マジックのタネは簡単に手に入るようになりました。「マジック 種明かし」と検索すれば、数分で答えが出る。

もちろん、それで興味を持ってマジックを始めた人もたくさんいます。実際、僕自身も子どものころ、テレビや本で覚えたマジックから世界が広がりました。

ただ、最近はちょっと違うんですよね。

「すぐネタバレ」「すぐ真似」「プロでもないのに断定的に解説」この風潮に、少しだけ“もったいなさ”を感じています。


■ ショーで感じる「空気の変化」

マジックショーは、お客様とマジシャンの“空気のキャッチボール”です。驚き、笑い、拍手、リアクション…全部が一体となって、初めて成立します。

でも、「それYouTubeで見た!」の声がひとつ上がると、空気が一変します。他の観客の期待値が下がるんです。

「え、もうオチ知ってるの?じゃあすごくないのかな…」と。

これはマジシャンがどうこうじゃなく、場の魔法が一瞬で消えてしまうという現象なんですよね。

■ それでも僕がマジックを続ける理由

…とはいえ、僕はそれでもマジックを辞めません。むしろ、マジックの持つ“体験としての力”を、もっと届けていきたいと思っています。

どれだけタネが広まっても、どれだけネタバレがあっても、マジックが人を笑顔にする力は変わらない。

むしろ、「知ってる人をも驚かせる」技術や構成、セリフ回しで勝負できるのが、プロのやりがいでもあります。

■ お願いしたいこと

最後にひとつだけ、マジックバーやステージで観てくださるお客様にお願いがあります。

もしマジックのタネを知っていたとしても、どうか「初めて観るつもり」で楽しんでほしいということ。

そうすれば、その場にいる他のお客様ももっとワクワクできるし、マジシャンも全力で最高のショーを届けられます。

一緒に作る“ライブエンタメ”って、そういう空間なんです。


■ マジックは「知ってる」より「感じる」が大事

最後にこんな言葉をお伝えしたいです。

マジックの本質は「知らないことに驚く」のではなく、「感じることに心が動く」エンターテイメントなんだってこと。

タネを知っていても、想像を超える展開、言葉、演出で心を揺さぶられたら、それはもう“本物のマジック”です。

すすきのの夜に、そんな体験を味わってもらえるよう、今日も僕はステージに立ち続けています。

✨まとめ

  • タネを知っていても、マジックの面白さはなくならない

  • マジックは「空気」でできている。観客の一言が流れを変えることも

  • プロのマジシャンは“知ってる人さえ楽しませる”準備をしている

  • マジックの価値は「感じる」ことにある

  • だからこそ、ぜひ“初めて観るような気持ち”で楽しんでください!

🎩すすきので、🎉記念日に、💕デートに、🎂誕生日に、誰かの心に残るマジックを——

マジックバーMGMでお待ちしております!

 
 
 

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