🎩 北海道マジシャンの僕が18歳で飛び込んだ、マジックショップ面接の話
- akkeyproject
- 11月23日
- 読了時間: 4分

北海道でマジシャンとして活動している僕・アッキーには、誰にも話してこなかった“18歳の記憶”がある。それは、いま振り返ると 僕の人生を変えた大きな岐路 だった。
この出来事があったからこそ、今の僕がいて、今のMGMがあって、今の“マジシャン・アッキー”が作られたと言ってもいい。
今日はその話をしようと思う。
■ 高校3年生、「進路を決めろ」と言われたあの日
高校3年生になった僕は、他の誰よりもマジックに夢中だった。進学する気もなかったし、就職したい会社もなかった。でも学校は言う。
「進路を決めろ」
そんな中、たまたま見つけたのが、東京のとあるマジックショップの求人だった。
その瞬間、胸が高鳴った。
「ここだ。俺はここで働きたい。」そう思った僕は、迷わず電話をした。
■ 18歳の僕は、ひとりで飛行機に乗って東京へ向かった
今のようにスマホが当たり前にある時代じゃない。Googleマップもないし、乗換案内のアプリもない。
だから僕は、汗だくになりながら駅員さんに道を聞き、何度も電車を乗り間違えそうになりながら、それでも必死にマジックショップを目指した。
今思えば──18歳の少年がたったひとりで、いきなり東京のショップ面接に行くなんて無謀だった。でも、その無謀さこそが若さの力だったんだと思う。
■ 面接は意外にも優しく、そして熱かった
面接で聞かれたのは、「どんなマジックが好きなの?」「どんなマジシャンになりたいの?」
僕はただ、“マジックがどれだけ好きか”“どうしてもこの世界で生きたい”という気持ちを、子どものように必死で話した。
話は盛り上がった。その場の空気は温かかった。
そして…
「合格です。内定を出しますね。」
僕は嬉しさでいっぱいになりながら北海道に帰った。
「よし、東京に行くんだ。マジックの世界で生きていくんだ。」
そう心に決めて。
■ しかし数ヶ月後、僕を待っていたのは“衝撃の一言”だった
卒業前の2月、東京に部屋を借りるために不動産巡りをし、挨拶がてら再びショップへ行った。
店主は僕を見るとこう言った。
「ところで、高校卒業したらどうするの?」
え……?
その瞬間、頭が真っ白になった。
(え? 内定、もらってるよね?あの日、そう言ったよね?)
でも僕は何も言えなかった。おそらく “もっと良いスタッフが見つかった” のだろう。僕はその日、“用無し”になっていた。
帰り道、東京の街がひどく冷たく見えた。人生で初めて「大人の都合」を突きつけられた瞬間だった。
■ 絶望の中、もう一度“別のショップ”の扉を叩いた
紹介で、もう一軒のマジックショップにも面接に行った。そこは“実演販売”がメインの店で今はもう閉業している。
社長はズバズバ言うタイプで、かなりハッキリこう言われた。
「君は実演販売より絶対マジックバー向きだよ。」
正直、心に刺さった。勢いだけで東京に来た18歳の僕にとって、それは嬉しくもあり、悔しくもあった。
けれど──結果的に この言葉が“未来のアッキー”を作る伏線 になった。
■ マジックショップに落ちたおかげで、見えた世界がある
マジックショップで働くプランは完全に消えた。
でも今思えば、就職しなくて良かった。
もしあの日内定が有効だったら、僕はマジックショップ店員としての人生を歩んでいたかもしれない。それは決して悪い未来ではないけれど、間違いなく、今の“プロマジシャン・アッキー”とは違う道だった。
ショップに落ちたことで、僕はもっと広い世界を見ることができた。
■ マジックバーで学んだのは、マジックだけじゃない
そのあと僕は、マジックバーで働くことを選んだ。
昼はキッズショー、夜はマジックバー。
その生活が僕を大きく成長させた。
接客
テーブルマナー
お客さんとの距離感
人間関係
会話の技術
空気の読み方
ここで学んだ“人としての力”が、今の僕のショーを支えている。
マジシャンの技術だけではなく、“人を楽しませる技術” が身についたのは、間違いなくマジックバーのおかげだ。
■ 今、18歳でプロを目指す子への僕からの答え
もし今日、「高校を卒業してプロマジシャンになりたいです」と相談してきた子がいたら──
僕はこう言う。
「マジックバーで働くのが一番成長できるよ」
マジックショップの良さももちろんある。でも、人として最も鍛えられ、マジシャンとしての土台を作れるのは、間違いなくマジックバーだ。
■ あの日、内定を取り消された18歳の僕へ
もし過去に戻って声をかけられるなら、こう言う。
「大丈夫。むしろその経験が、未来のあなたを最高にするから。」
あの日の絶望がなければ、今の僕はいない。
あの日の悔しさがなければ、今のMGMもない。
あの日の涙がなければ、“北海道 マジシャン”としての誇りは育たなかった。
■ 北海道のマジシャン・アッキーがおわりに一言
18歳の僕は、夢だけを抱えて東京に飛び込んだ。
現実は甘くなかった。でもその痛みが、今の僕を作ってくれた。
だからこそ、今日の僕は胸を張って言える。
「あの時の選択は全部、正しかった。」
※どこのショップか気になる方はお会いした時に聞いてください。





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