北海道マジシャンの僕が、マギー司郎さんのステージを見て決意した“これからの生き方”
- akkeyproject
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北海道で活動するマジシャンとして、今日の体験は忘れられない一日になった。僕が子どもの頃からテレビで見ていた憧れの存在──マギー司郎さん。そのマギー司郎さんが北海道・札幌にやって来ると知って、「これは絶対に観に行かなきゃ」という想いだけで、その日だけは仕事を入れずに予定を空けた。
会場は 札幌エルプラザ3階ホール。実は今年、僕が自分のライブ「AKKEY THEATER」を開催した場所とまったく同じ会場だ。300席ほどのホールに、今日は100名ちょっとのお客さんが入っていた。席は満席ではなかったけれど、プロのマジシャンやマジック愛好家、一般のお客さん、家族連れ、子どもたち、ご年配の方まで……ほんとうに幅広い客層が集まっていた。
会場に入った瞬間、「あ、今日はすごいものが見られる日だ」と直感した。
■ マギー司郎さんのステージが始まった瞬間、“空気が変わった”
ステージが明るくなる。マギー司郎さんがゆっくりと舞台に出てくる。たったそれだけで、会場の空気がふわっと柔らかくなった。
そして次の瞬間、笑いが起きた。その笑いが、ずっと途切れなかった。
僕が観たのは約45分間のステージ。その間ずっと、客席は大爆笑。子どもも、お年寄りも、僕ら世代も、みんな同じタイミングで笑っている。
この“老若男女が全員笑う”という状況こそ、マジシャンとして一番難しい。それをやすやすと成し遂げてしまうマギー司郎さんの凄さを、目の前で実感した。
僕が特にすごいと感じたポイントは、
セリフのリズムが心地よい
誰一人として置いていかないテンポ
常に客席全体を観察している
そして自分自身も心から楽しんでいる
このすべてが揃っているから、世代や好みを超えて笑えるんだと確信した。
■ 北海道マジシャンアッキーが25年ぶりに“本物”を見た感動
もちろん、テレビで何度も観たおなじみのマジックもあった。「縦縞のハンカチが横縞になるマジック」「右耳に入れたティッシュが左耳から出てくるマジック」
でも、今日一番印象に残ったのは──赤いサイコロが白いサイコロに変わるマジック だった。
実はこれ、僕が小学生の頃、テレビで見たことがあって、画用紙で自分なりにタネを想像して作ったことがある。今思えば、完全に間違っていたんだけど(笑)
でも今日、25年ぶりに“本物の演技”を見られた。
さらに驚いたのは、そのマジックのトークの中に、僕が大道芸の時代に使っていた 鉄板トークとほぼ同じフレーズ があったことだ。
「……あれ? もしかして僕、ここからインスパイアされてた?」
そんな鳥肌が立つような瞬間だった。マギーさんありがとうございます!
子どもの頃に夢中で見ていたマジックは、知らないうちに僕の中に残り、そして今の僕の演目の一部にもなっていたんだと思うと、胸が熱くなった。
■ ケン正木さんは体調不良で不参加。でも…
本来なら共演予定だったケン正木さんは、体調不良のため今回は札幌に来られなかったらしい。
僕はケン正木さんの傘出しや籠を使ったイリュージョン が大好きで、どんな演目をやるのかとても楽しみにしていた。
残念ではあるけれど、もし今日来ていたら“どんな化学反応が起きたんだろう”と想像するだけでワクワクする。
■ 太田ひろしさんのエレガントなステージ
もう一人の出演者、太田ひろしさん。北海道で唯一、僕と同じく 公益社団法人 日本奇術協会 に所属する大先輩だ。
そのステージは、とてもエレガントでスタイリッシュ。同じマジシャンでも、マギー司郎さんや僕とはまったく違う世界観。この対比もまた、「マジックという芸能の奥深さ」を教えてくれた。今回太田さんのおかげで素敵なイベントが札幌で開催されたので感謝です。
■ 老若男女にウケる“本当の理由”
今日僕が一番強く感じたのは、
「面白さの根っこは、人柄であり、楽しんでいる姿そのものだ」
ということ。
マギー司郎さんは、技術で笑わせているわけではなく、キャラ一発で笑わせているわけでもなく、トークのうまさだけで成立しているわけでもない。
どれか一つが特別なのではなく、全部が自然に合わさって“マギー司郎”という芸になっている。
そして何より──ご本人が一番楽しそうにしている。
これこそが老若男女すべてに届く“本質”なんだと思った。
僕自身、ショーでお客さん全員の表情を見るようにしている。誰かが置いていかれていないか、笑っているか、緊張していないか。
その感覚を、もっと研ぎ澄ませていきたいと思った。
■ 見終わった後に考えた“僕のこれからの生き方”
マギー司郎さんを見て、「道具の量じゃないんだ」と強く思った。
確かに今日のマジックはシンプルな道具がほとんど。年齢を重ねても続けられるスタイル。でも、その裏には何十年も積み上げた経験と、お客さんの心を読む膨大なデータとセンスがある。
一方で、僕はこうも思った。
「僕は50歳、60歳になってもイリュージョンをやりたい。」
大きな装置を使うマジックは体力も必要だし、運搬も大変だし、コストもかかるし、簡単な道ではない。
だけど、それもまた僕が表現したい“世界”なんだ。
だからこそ、今日感じたのは──
「いつか自分専用の“アッキーシアター”を北海道に作りたい」
という強い願いだった。
毎日90分のショーができる劇場
イリュージョンを常設できる設備
観光客も道内の人もいつでも観に来られる場所
AKKEY THEATERの延長線上にある、究極のマイステージ
今のMGMでも近いことはできる。でも外部出演がある以上、完全常設は難しい。だからこそ、“アッキーシアター”を現実にすることが、僕の次の夢になった。
■ 今日のステージがくれた答え
最後に、今日一番強く心に残ったメッセージ。
「いつか北海道に“アッキーシアター”を作る。今日その夢が、少し現実に近づいた。」
そして──
「僕もいつか、あの日のマギー司郎さんのように──誰よりも楽しそうに、誰よりも人を笑わせたい。」
今日のショーは、僕の未来に大きな光を灯してくれた。





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